猫って飼いやすい?猫の特徴と迎え方

猫を飼うときに知っておきたい事とは

 

SNSでは昨今の猫ブームで日々多くの愛猫の投稿を見るようになりました。TwitterではもちろんYouTubeではアイドル的な人気を獲得する子まで登場していますよね。街中でも見かける事が多い猫なので身近な存在ですが猫の特徴を知ってペットとしてはどうなのか、家族として過ごすにはどう考えておけばよいのかを解説します。

 

猫の先祖はリビアヤマネコで10万年以上昔から進化

猫の歴史

猫の先祖は13万年以上前から存在したと言われていて元は中東にいたリビアヤマネコではないかとされています。このころは砂漠に住んでいたため現在の猫の姿、特性とは若干異なっていたようです。ヤマネコと付くくらいなので野生の猫で独自に狩りをして生活していました。過酷な環境の中で生き抜いていたのでしょう。

 

猫が人と生活したり側にいるようになった9500年前

 

猫が人と生活したり側にいるようになったのが9500年前だという証拠として東地中海のシリア・アナトリア半島の沿岸にあるキプロス島に猫と人間との関係を実証する遺跡が見つかり、その遺骨などの情報を解析した結果、今から9500年前には人間の近くに猫がいたという考えができるのです。

 

日本人にとって昔から側にいて距離が近かった猫

2000年前の弥生時代から猫が親しまれていた

日本で最も古い人間と猫との関係を示す情報としては2000年前の弥生時代から猫が親しまれていたという証拠が見つかっています。宇多天皇日記寛平御記にも記されていますが、当初はペットとしてというよりも、ネズミを捕るとか実用的な存在としてお米を育て始める時期に、一緒に連れてきたという説が有力です。

最初から今のような癒し、可愛いから飼うという考えではなかったという印象です。猫は元々狩猟をする動物なので稲作の邪魔になる小動物を退治してもらう役割を担っていたと考えられます。現在では野生的な部分があまり見られない個体が多いですが、動くものを追いかけたり、遠くから獲物を狙ってお尻を振って飛びかかってきたりする姿は野生時の名残りなのでしょう。

こうして日本に入ってきた猫は現在まで2000年以上を経過して人々と共に生活していくなかで交配されたり日本人の生活に適応したりして私たちと一緒に生きてきました。子供のころにおばあちゃんの家に何匹も猫が自由に出入りしていたというような記憶がある方もいるのではないでしょうか。ペットショップでは海外の猫種がいたり世界中の猫と出会う機会が多くなりましたが日本ではお馴染みの雑種がつい最近まで主流でした。現在でも日本古来の雑種が多いですが猫ブームで多種多様な猫が親しまれています。

 

猫の特徴は古くからの交配・進化の過程がヒント

飼い猫

猫の特徴は人間と同じく進化の過程、飼い猫となって消えていったり退化していった野生の部分の名残りが影響しています。元々の猫の野生の特徴が完全に消えてしまったということはなく、少しは残っていると考えたら理解しやすいでしょう。

 

  1. 狭い場所を好む
  2. 細かく動くものに興味を示す
  3. いつも寝ているように見える
  4. 体調や状態を表にだしにくい

 

この4つの特徴は猫の特性のなかでも多くの飼い主が経験しているものですが、これらも野生時からの猫の本能に近い部分が影響していると考えられます。

 

1 狭い場所を好む

 

猫は自分の弱みを見せるのを嫌います。小動物に属することもあってできるだけ周囲を警戒して背中や急所を守っておきたいと考えるのは当然です。人間と生活をして飼い猫になったら野生動物に襲われる危険性は無いのですが、本能的に自分をガードするという行動を取ります。狭い場所で背中をくっつけて隠していたり、小さな穴から顔だけ出してお腹や体全体を隠していたりするのは、自分自身をガードして周囲からの危険を回避しています。こうすることで不安感を無くせると考えられます。

 

2 小さい物体が細かく動くものに注目する

 

サイズが自分より大きかったりするようなものは逆に恐怖を感じて無視したり警戒しがちですが、比較的小さいネズミくらいのサイズの物体が細かく動いていたりすると目線を向けて注視します。やがて興味が頂点に達すると飛びついて攻撃しようとします。これも本能的なもので、先祖から引き継がれた狩猟本能を刺激されていると考えられます。猫じゃらしのオモチャに反応するのはこの為です。現在の飼い猫は狩猟そのものが生命に直結しないので遊びとして考えている猫が多いですが、本能的に反応してしまいます。

 

3 いつも寝ているように見える

 

1日24時間のうち大人の猫だと15時間近く、子猫だと20時間近く寝るとされています。生まれてすぐの子猫だと20時間以上寝ている子もいるほどなので猫は基本的に寝る性質であることは間違いないでしょう。猫が睡眠を重視する性質なのは体力温存とされています。

猫は本能的な部分が現在でも多く残っていますが睡眠も先祖の生活形態に影響されたもので、常に外部からの攻撃、敵の侵入があったときに素早く反応して最大限の対応をするために無駄な時間に無駄な体力の消費を抑えようとしていると言われています。

いつもおだやかな顔をして面倒くさそうな行動を取ったり、やる気がないような素振りをしていますよね。それが可愛いのですが猫側からするといつでも外敵に対応できるように無駄な行動をせずに体力温存していると考えると行動が理解しやすいです。

 

4 体調不良や弱みをみせたがらない

 

猫は犬に比べると体調が悪いのか良いのか行動からわかりにくい特徴があります。これも猫の本能に関係しています。猫の性質として自分の体調が悪く弱っている姿を見せるのを嫌います。なので常に一定の動作、一定の表情をしようと心がけやすいのです。

よっぽど体調が悪くなって常時鳴くようになって訴えかけてきたり、ごはんを食べなくなったり、吐いたりして飼い主がようやく体調不良に気づくということも少なくありません。

 

猫の特徴を理解していれば飼いやすい部類に入る

猫の特徴

猫は自分のテリトリーを持つ動物でこの部分は犬と似ています。犬を散歩させると電柱などにオシッコをしてマーキングしますよね。猫も野生だと同じような行動を取りますが、猫の場合飼い猫となるとこの部分はかなり薄くなってきます。家猫として飼われてきた歴史があるため屋内で過ごすと家の中でいる限りは広範囲に出なくても家の中で十分過ごせます

犬の場合散歩をして外の世界を堪能しないとストレスになりますが猫は屋外に出ていかなくとも屋内でトイレもできるし運動不足になりにくい特徴があります。屋内で過ごす事が苦痛ではないので家飼いとして向いています。

但し、日本の雑種猫は屋内と屋外と自由に出入りする生活をしていた時期もあるので、外に出たくない猫ばかりではなく個体によっては屋外に出ていこうとすることもあります。屋外に出てしまったら本能的に行動をして二度と戻ってこないというケースもあるので注意が必要です。

 

安心して過ごせる猫空間を用意してあげること

 

猫の特徴を理解していれば主に生活する空間に用意するべきもの、日ごろの飼い方のポイントがわかります。第一に安心できる環境を整える事が最も大事です。猫の好む行動の最上位は睡眠です。日の半分以上を眠りたいと考えているので静かでストレスの少ない環境が必要です。大きな音が急に鳴ったり、飼い主が大声を上げたりすると睡眠を邪魔してしまいます

いつでも好きなだけ安心して寝られる環境ができていれば次に隠れる場所があるかどうかも確認しましょう。自由に室内を徘徊できるようにするなら自然とそうした場所は存在します。タンスの上、エアコンの上、カーテンの裏、ソファ、ベッドなど背中を預けたり身を隠せるものがあるなら問題ないでしょう。

猫は散歩は必要ないですが日頃飼っている部屋が狭い、ケージの中で飼っているなら散歩をすることも必要になってきます。もし散歩ができないなら定期的にケージから出してください。猫は狭いケージのなかで常に生活するのに向いていません。自由に動き回ってリラックスしたいと考えているので行動をあまり制限しない環境のほうが向いています。前記のようにいつでも寝られる環境でないとストレスとなってしまいます。

 

猫を初めて迎えるには環境整備が何より大事

猫を初めて迎える

猫を初めて迎え入れようとすると猫の特徴を理解せずに勢いでペットショップで購入したり、人から譲り受けたりする飼い主もいますが良くありません。猫は神経質なわけではないですが本状的な特徴があるので、それが満たされないとストレスとなって病気しやすいです。

 

  • 常に静かな環境がある家
  • 室内を歩き回れること
  • 狭いケージに入れっぱなしはダメ
  • 体を隠したり高いところに上ったりできる
  • 長い時間眠れる場所、環境

 

これらを満たした環境をまず用意してから迎え入れると長く健康に生活できるはずです。猫のトイレ、ペットフードはペットショップで販売している一般的なもので十分ですが、生活環境に関しては飼い主が事前にしっかり考えないとどうにもならない部分なので重要視しましょう。

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